「映画のオチを考えてみる。」

●「瞳の暗殺者」映画オチ空想です●ネタバレ注意!!


 地球上の誰よりも byななみん


〜エンディング後

 風呂上がりに、蘭に呼びとめられた。
「ねぇ、コナンくん…。」
「なに?…蘭ねーちゃん?」
「あの時さ、あーんなこと言ったのは、わたしの記憶を取り戻そうとわざとお父さんの言ったプロポーズの言葉とおんなじ言葉言ったんだよね?」
「え!?おっちゃんも…!」
「あれ、違うの?」
「あ、いや。…うん。」
「でもね、あんなに命懸けでわたしのこと…。すごくうれしかったよ。…それにあの時の推理する姿、カッコよかった。・・・まるで、そう、まるで新一みたいで…。」
「あ、だからそれは…。」
「ボートの操縦、ハワイで習ったんだって?…前に、新一もそんなこと言ってたな…。それに、噴水のカウントダウン、コナンくんもたまたま知ってたんだね?」
「……」
「でも。…でも、新一じゃないんでしょ?新一じゃないんだよね?」
 蘭の瞳から溢れそうな涙を見る。真っ直ぐな目に本当のことを口にしそうになるくらいに。これが限界なのかと一瞬感じた。
(このシーンどっかで見たな。(笑))
「そうだよね。新一があんなこと言うわけないもん。…でもね、思ったんだ。コナンくんが新一だったらって…。…だったらうれしいのになって。」
 そう言って蘭は少し頬を染めた。
「(蘭…)」
「ふふっ。ごめんね。コナンくん困らせちゃったね。そんな顔しないで。」
 無理して笑って見せる蘭に、手を差し伸べることができないことがもどかしい。
「ごめんね、蘭ねーちゃん。」
 俯きかげんにやっとこれだけ言えた。
「困らせついでに、一つだけお願い。」
「え?」
「もう一度、言って。」
「な…なにを?」
「どうして、あんなに命懸けでわたしを守ってくれたの?」
「そ…それは…だから…。」
「新一じゃないなら、言えるでしょ?」
「(そりゃ、どう言う意味だよっ)」

 蘭を見た。
 蘭の瞳は全てを見透かしていた。きっと知ってるんだ。確信してるんだ。
 だから、これはオレ、工藤新一に聞いてるんだな。
 でも、今はコナンだから。この姿で言う言葉はコナンのものなんだ。ごめんな、蘭。
「僕、蘭ねーちゃんのこと大好きだよ。地球上の誰よりもね。」
 そう言ってにっこりと笑って答えた。
 本当のココロは本当の声で伝えたいから。今はコナンの愛の告白で我慢してくれよな。
 いつかきっと…。



 …にしても、おっちゃんと同じ言葉をってことは、あのおっちゃんと同じ発想ってことか?
 じゃあ、新一に戻ったらバージョンアップして「宇宙一」とでもしないとな…。
(いや、そういう問題じゃないぞ、新一!)

…さて、これでオチた?


 ま、このくらいのツッコミは欲しかったかな、と。(ななみん)